今さら聞けない人のためのカンタン経理基本用語集。
第四弾は「貸借対照表」、「年末調整」など「た」と「な」の行ではじまる経理用語です。
このシリーズでは、経理の基本用語をなるべく専門的な言葉を使わず、わかりやすくシンプルに説明していきます。
【た】ではじまる経理用語
貸借対照表
ある一定時点の会社の財政状態がわかる財務諸表の一つ。バランスシート(B/S)とも呼ばれる。
代表者印(代表取締役印)
登記所に届け出た会社の実印で、契約書や官公庁への届出など、正式文書に使用する。
耐用年数
減価償却資産が使用に耐えうるものとして見積もられている年数のこと。この年数に基づいて各年度の減価償却費が決定される。
たな卸
商品や製品の在庫数量の確認およびその評価を行うこと。
たな卸減耗損
品質の低下や紛失などによって生じる実際の商品の在庫と帳簿上の在庫の差額。
たな卸資産回転率
売上高÷たな卸資産で求める。効率的に商品を仕入れているかが分かる。
たな卸資産評価損
商品の価値が帳簿価額より下がった場合の差額。
他人資本
借入金、社債など、資本主や株主ではない外部から調達した資金。
【ち】ではじまる経理用語
着信主義
発信人の意思は文書が到着したと思われる時点で伝達されたとする考え方。
直接法
固定資産勘定から直接、減価償却費を引く方法。貸借対照表における減価償却資産の額は年々減少する。
【つ】ではじまる経理用語
通知預金
まとまったお金の短期預金に有利。原則として7日以上預入れ、引出しの2日前に通知する。
【て】ではじまる経理用語
提案に関する文書
稟議書、企画書など。上司、経営者の決裁が必要な事柄に対する提案。
定額法
減価償却の方法のひとつ。取得金額から残存価額を引いた金額を耐用年数で割り、毎年均等になるよう費用配分する。
定款
会社の基本規定。設立時に監督官庁に提出する定款には会社の目的、商号、発行株式の総数、本店の所在地、発起人の氏名、住所、などを記載する。
定率法
減価償却の方法のひとつ。減価償却資産の帳簿価額に定率をかけて、毎年一定の割合で減らしていく。
手形帳
約束手形や為替手形の用紙をとじ込んだ帳面。日付、手形の番号、銀行名、満期日、金額などを記載する。
手形の決済
手形の支払期間が来て、手形が現金化されること。
手形の更改
資金繰りの都合上、支払いを先に延ばしたい場合に受取人の了承を得て新しく手形を振出し、古いものと交換するか支払期日を訂正すること。手形の書換、ジャンプともいう。
手形の割引
受取手形の持ち主が満期前の手形を裏書したのち、銀行などの金融機関に譲渡して、満期日までの利息に相当する額や手数料を差し引いた金額で換金すること。
手形の割引利息
割引を依頼した日から手形の支払期日までの利息。
【と】ではじまる経理用語
当期利益
税引前当期利益から法人税・住民税額等を差し引いて求める。会社の最終的な1年の活動の成果。
当座預金
手形や小切手の支払いを決済するための預金。
投資有価証券
長期所有目的である有価証券や市場性のない有価証券。固定資産のうち投資等に属する。
登録免許税
不動産や会社登記等の場合に課税される税。損金算入できる。
特別償却
租税特別措置法に規定された償却。正規の減価償却より耐用年数を短くしたり減価償却費を増額するなど、早い時点で費用として計上できる。
届出に関する文書
休暇届、欠勤届、遅刻届、早退届など。
取引先名簿
会社と取引のある業者や得意先、金融機関、各種団体などの情報をまとめたもの。
【な】ではじまる経理用語
内部留保
当期未処分利益の中で、利益準備金や任意積立金のように自己資本として内部に留保されるもの。
内容証明郵便
「誰が、誰宛てに、いつ、どんな内容の手紙を出したか」を郵便局が公的に証明してくれる郵便。同じ書面を3通作成し、郵便局に提出する。郵便局では内容を読み、3通が同じものであることを確認して証明番号と日付を記入し、1通を郵便局で保管する。1通は宛先に送付され、残り1通は差出人が保管する。
【に】ではじまる経理用語
任意積立金
配当率の平均化、設備準備などのために、社内に留保された処分済みの利益剰余金のこと。
【ね】ではじまる経理用語
年末調整
会社員や公務員などの給与所得者に対して、事業所等が支払った1年間(1~12月)の給与・賃金および源泉徴収した所得税について、原則12月の最終支払日に再計算し所得税の過不足を調整すること。
【の】ではじまる経理用語
納税期限
法人税は決算日より2ヵ月後。
納税準備預金
国税や地方税の納税用の賃金を預け入れる預金。納税目的のための引き出しであれば、利子は非課税扱いとなる。引き出しは原則として納税に充てるときに限る。