日本政策金融公庫には様々な融資制度があります。マル経融資は小規模事業経営改善資金という名称の融資制度を言います。
マル経融資は小規模事業者に向けた融資制度であり、比較的低金利で融資を受けることが出来るという特徴があります。
マル経融資は商工会等からの経営指導が必要
マル経融資は商工会議所からの推薦を受けて、日本政策金融公庫から融資を受ける制度となります。
マル経融資は無担保・無保証人で最大2,000万円の融資を受けることが可能です。
マル経融資の利用条件
マル経融資を利用する場合には、以下のすべての要件を満たしている必要があります。
マル経融資の融資限度額は2,000万円、担保・保証人は不要です。
返済期間、金利は以下の通りです。
*金利情報は変更になる可能性があります。最新の金利は日本政策金融公庫HPにてご確認ください。
創業時にはマル経融資は利用できない!?
利用条件にもあるように、マル経融資は事業開始後1年以上経過していることが条件となります。
そのため、創業時には利用することが出来ません。日本政策金融公庫の融資制度で、創業時に利用できる融資制度は、以下の2つとなります。
新創業融資制度は、これから事業を始められる方、事業開始から2期を終えていない状態の方が対象となる融資制度です。無担保・無保証人で融資を受けることが可能で、金利は
0.86~2.85%(条件によって金利が異なります。)となります。
中小企業経営力強化資金は、認定支援機関による事業計画の指導や助言を受けることで利用することができる融資制度です。金利は2.11~2.50%となります。
最初は他の融資制度で融資を受けることがベスト
マル経融資の正式名称は「小規模事業者経営改善資金」です。小規模事業者の方が経営を改善するために、商工会議所の指導を受け、資金調達を行うという制度になります。
融資を受ける機関は日本政策金融公庫なのですが、「別枠」の融資と考えてもらうと良いと思います。「別枠」という考え方になるため、マル経融資は借りやすいと言われることがあります。
しかし、順番を間違えると融資が受けにくくなることがあります。他の融資の別枠でマル経融資を受けることは可能ですが、マル経融資の別枠で他の融資を受けることは出来ないため、まずは他の融資制度での融資を申し込みましょう。
創業時は「新創業融資」や「中小企業経営力強化資金」など他の融資制度で融資を受け、その後、経営改善を行うための資金調達としてマル経融資を利用するという方法がおススメです。
まとめ
融資上限が2,000万円、返済期間は最長10年となり、無担保・無保証人で融資を受けることが出来るマル経融資は、小規模事業者の経営改善を目的とした融資制度です。
しかし、創業後1年以上の方が対象となるため、創業時や創業直後の方は利用できません。創業時や創業直後にマル経融資のような融資を受けたいという方は、認定支援機関を経由して融資申請を行う「中小企業経営力強化資金」をご利用ください。
中小企業経営力強化資金を利用する場合には、融資や創業支援に特化した認定支援機関を経由することをおススメします。