日本政策金融公庫の融資の審査はすべての方が受かる訳ではありません。審査が甘い?厳しい?ではなく、明確な審査基準をあなたがクリアしているかどうかが審査の大切なポイントです。
今回の記事では、融資件数実績1,600件(おそらく日本一)の当サイト運営会社SoLaboが公庫の融資担当者とやりとりして感じたポイントを伝授します。
1.日本政策金融公庫の審査が甘い?断られた?審査落ちしないための基準とは
私たちSoLaboは2015年12月に融資専門コンサルタント業を開始してから、およそ1,600件の融資を成功させてまいりました。当初は東京支社だけでしたが、2019年9月現在では、千葉支社・名古屋支社・大阪支社の計4拠点に発展しています。
【引用:株式会社Solaboの東京本社メンバー】
融資のプロである私たちは日々、メールと電話で融資のご相談を頂きます。その際に、私たちが融資の審査基準としてお伝えしている点は以下の4つです。
- ①自己資金
- ②経験
- ③事業計画(または創業計画)
- ④借入の有無
①自己資金は融資希望額の1/10を通帳で確認できなければいけない
1点ずつご説明しますと、まず自己資金については日本政策金融公庫の融資を受ける際、融資を受けたい希望額(例.500万円)の最低1/10(例.50万円)はもっていましょう、というルールがあります。
「お金あるよ!現金で」という方がよくいらっしゃいます。しかし、今の時代では何でもデータになっていないと信用されません。日本政策金融公庫の融資の審査を受けるなら、手元にあるお金を一度銀行口座にうつし、通帳記入して、自己資金の証拠書類として提出する必要があります。
②事業の経験がどれぐらいあるのか
次に経験ですが、やりたい事業の経験がない場合はその事業は失敗する可能性が高いと考えられています。これまでプロボクサーでしたが、いきなり経営コンサル事業を開業する、などのパターンもよくありますよね。かなり違う業種を始める場合は、普通に考えればなかなか融資はおりません。
③事業計画で事業の収益性をみる
3つ目の事業計画ですが、日本政策金融公庫の融資を受ける際には事業計画書または創業計画書を提出しなければいけません。計画に書かれている数値が信頼できるもので、売上がしっかり立ちそうだという見込みを融資担当者に印象付けることが肝心です。
④借入があるか、クレジットカードの信用情報(CIC)がブラックじゃないかで人間性をみる
最後の借入については、クレジットカードやローンの遅れがないかという日々の信用情報についてです。たとえあなたの経験や事業計画や自己資金が素晴らしいものでも、延滞履歴だらけのCIC情報であれば、「この人にお金は貸せないな」と判断されてしまいます。
inQup先生も言っているように、お金を借りている=日本政策金融公庫で融資がおりない、という訳ではありません。借入が自己資金に比べて多すぎると、「この人は生活能力がないのではないか」と考えられ、融資を受けてもそのお金を借入返済に回すとみなされてしまいます。
ちなみに、CICとはクレジットカードやローンに関する信用情報期間の名前です。あなたがカードを作成する際、CICが情報を取得することに同意しています。CICは金融機関にあなたの借入状況を共有しています。あなた個人のCIC情報を知りたければ、以下のURLの「自分の信用情報を開示」というボタンからアクセスしてみましょう。(手数料1,000円がかかります)
2.日本政策金融公庫の担当者と日々やりとりしているSoLaboが気づいたポイント
①身分証で運転免許証もパスポートもない場合
日本政策金融公庫では融資の申込みをする際に身分証明書で本人確認をとっています。日本政策金融公庫の公式ぺージでは、本人確認書類は運転免許証かパスポートの2点のみが書かれています。
車の運転をしない方やパスポートを持っていない方もいらっしゃいます。その際は、健康保険証と銀行のキャッシュカードの二つで確認しています!運転免許証とパスポートがないから融資は申し込めない、と諦めることはないですよ。
②債務整理中。経験が短く、返済中の借金あり、日本政策金融公庫に断られた方の場合
自分で日本政策金融公庫へ申込みに行っても債務整理中で受付もしてもらえず、当社のような融資コンサルタントを通して受付まではパスした、という方が実際にいらっしゃいます。
この差はなんでしょうか?ズバリ、融資を希望される方ご本人の経歴などの深掘りをするかどうか、これに尽きます。ご自身で申し込む場合も前述した4つのポイント(自己資金・経験・計画・借入)について日本政策金融公庫からヒアリングを受けます。
その際、個人で申し込む方は素直に「自己資金はありません」「経験は少ないです」などと言われたことをそのまま返答します。審査基準を満たしていない方の場合は、その時点でアウトとなり、受付もしてくれません。
ですが、融資コンサルタントなどを通す場合は違います。優秀な融資コンサルタントであれば、豊富な経験を軸に「この人が融資を受けられるポイントは他にないかな?」とじっくり丁寧に向き合いヒアリングしていきます。
日本政策金融公庫の受付で断られた方も、以下のような点がある場合、融資を受けられる可能性はあります。
- 今やりたい事業に関係ない過去の経歴がスゴイ(受賞歴や営業経験や大手との業務委託経験)
- 売上見込みがスゴイ(書類で見せられる受託契約書が数件ある)
自己資金・経験などの条件がイマイチの場合でも、その方の人生で何かスゴイところがあるなら経験豊富な融資コンサルタントはそこを日本政策金融公庫へアピールしていきます。
③借入が多い、自己資金がない場合
借入額が多額な方でどうしても融資を受けたい場合はどうすればいいのでしょうか。その場合は、「親族などに頭を下げて借入を返済する」という方法を使って成功した方がいらっしゃいます。
また、自己資金が全くない方。この場合は、自己所有の車や不動産など売れるものを売って自己資金を作り成功した方もいらっしゃいます。
まとめ
日本政策金融公庫の融資の審査の基準は自己資金・経験・事業計画・借入の有無が基本です。でも、それだけではありません。
融資コンサルタントがやっていることは、融資を受けやすいように事業計画書を作成することやあなたの人生を深掘りして融資が受けられるようなストーリーをつくることです。