融資を受けるには、必ず担当者との面談があります。
学生のときにアルバイトの面接や就職活動で面談の経験がある方はいらっしゃるかと思いますが、融資の面談となると未経験の方のほうが多いのではないでしょうか。
今回は、日本政策金融公庫の融資面談で気をつけるべきことや押さえておくべきポイントをご紹介します。
1.面談のときはスーツじゃないとダメ?
必ずスーツでなければいけないという決まりはありません。
ただし、面談ではお金の話をしますので相手に対して失礼のない服装を心がけましょう。
ラフな服装でマイナスのイメージを持たれてしまってはもったいないです。
最低限のマナーとして身だしなみを整え、清潔感のある服装で面談に臨みましょう。
2.面談ではどのようなことを聞かれるの?
日本政策金融公庫の担当者は「この人にお金を貸してもきちんと返ってくるのか?」「この事業はちゃんと儲かるのか?」ということを判断するために面談でさまざまな質問をします。
ここでは聞かれることの多い4つの項目を紹介しますので、しっかりと答えられるように事前にまとめておきましょう。
(1)創業動機・職務経歴
なぜこの事業で開業しようと思ったのか、きっかけについて聞かれます。
創業計画書や事業計画書にも記載する箇所があるのであらかじめまとめているとは思いますが、的確に答えられるようにしておきましょう。
どのような目的をもって創業するのか、また創業するためにこれまでどのような経験を積んできたのか、あなた自身の熱意を簡潔に伝えることが大切です。
例えば、飲食店をこれから始めようとしているのであれば「レストランで料理長を数十年勤めたこと」や「店長兼料理人として、経理やマーケティングなどの店舗経営をおこなってきたこと」などがアピールポイントになります。
「就職するのが嫌で…」といったネガティブな内容は避けた方が良いでしょう。
(2)売上の根拠
借りたお金は売上のなかから返済していきます。
当たり前のことですが、売上が上がらなければ返済はもちろんのこと、事業を続けていくことすら難しくなるでしょう。
売上見込みを立てるときは、大体このくらいかな?とアバウトな数字ではなく、売上の裏付けとなる資料をもとに数字の根拠を明確にしておくことがポイントです。
提供するメニュー表や顧客ターゲットを分析した資料、店舗近隣の立地や通行量をまとめた資料などを準備しておくと、より説得力が増しますので別途作成しておくことをオススメします。
(3)集客計画
これから創業する場合、どのように集客していくのか対策を練っておきましょう。
例えば、美容師の方で固定客がついていれば、独立しても新しいお店に来てくれる可能性がありますのでリストをまとめたり、広告媒体で新規顧客の集客見込みを計算しておいたり。
また、SNSのフォロワー数なども計画を立てる上で活用できます。
集客見込みは売上計画にもかかわってきますので綿密に準備しましょう。
(4)自己資金
面談時に直近6ヶ月分の通帳は必ず見られますので、複数の通帳があればすべて持参しましょう。
法人で融資を受ける場合は、法人の通帳と個人の通帳どちらも必要です。
通帳の履歴から計画的に貯蓄してきたことや売上の入金など、資金の流れを確認されます。
面談直前に大きな入金があったりすると面談のときに質問されますので、両親から資金援助をしてもらったなど理由を説明しましょう。
家族からの支援であれば、ご家族の通帳もあわせて提示することで証明になります。
3.面談の心構え
(1)面談は真摯な態度で
日本政策金融公庫の担当者は融資を受けたい方の味方です。
厳しいことを言われてカチンとくることもあるかもしれませんが、態度に出すのはやめましょう。逆ギレなんてもってのほかです。
(2)聞かれたことだけを丁寧かつ簡潔に答えましょう
長く話したからといってプラスになるわけではありません。
熱い想いを伝えたい気持ちはわかりますが、質問には簡潔に要点を押さえた回答をしましょう。
また、わからないことを聞かれたときにいい加減な返答をしたり、良く見せようと嘘をついたりするのもNGです。
まとめ
慣れない面談で緊張してしまう方もいらっしゃるかと思いますが、担当者も融資を断るために面談するわけではありませんので、安心して臨んでください。
聞かれることの多い内容については、きちんと受け答えできるように事前にしっかりと準備しておきましょう。
これから面談予定の方は、ぜひこちらの記事も参考に対策をしてください。