ネットを通じて資金を調達する方法であるクラウドファンディング。投資の手段としても注目を集めています。しかし、なかなかその仕組みを理解できないという方も多いようです。
今回は、クラウドファンディングを通じた投資に興味があるという方のために、投資型クラウドファンディングについて説明していきます。
1.投資型クラウドファンディングには3種類ある(株式型・融資型・ファンド型)
投資型クラウドファンディングには3種類存在します。株式型、融資型そしてファンド型です。まずは、それぞれの特徴についてご説明します。
(1)株式型クラウドファンディングについて
株式型クラウドファンディングとは上場していないベンチャー企業や中小企業に投資をするクラウドファンディングです。その株式を売買して投資家は利益を得ます。
国内ではまだ投資型クラウドファンディングのためのプラットフォームは多くありません。また、投資できる金額は年間50万円までと決まっています。
(2)融資型クラウドファンディングについて
国内のクラウドファンディングでは融資型がもっとも資金調達額が大きいといえます。投資が資金を必要としている事業に資金をプラットフォーム経由で通じて融資します。そして、その金利の分を投資家が利益として受け取ります。
(3)ファンド型クラウドファンディングについて
ファンド型クラウドファンディングでは事業に対して投資家が投資をし、その事業が成功した際にあらかじめ決まった比率の分配金が投資家に還元されます。
2.それぞれの形のメリット・デメリット
3種類ある投資型クラウドファンディングには、それぞれメリットとデメリットがあります。それぞれのメリットとデメリットについてご説明します。
(1)株式型クラウドファンディング
株式型クラウドファンディングのメリットとして、未上場企業の株式に投資できることが挙げられます。もしも投資をした企業がその後に上場した場合は、株価が大幅に値上がりすることも考えられます。そして、株式を売却すれば大きな利益を得られます。
また、複数の会社の株式を取得することもでき、IPO株式よりも有利な条件で投資が可能です。
しかし、デメリットとしては投資をした株式が値上がりするとは限らないということがあります。投資をした会社が上場しなければ、ずっと株価が値上がりしないまま保有しなければいけません。
また、株式の流動性についても注意が必要です。株式によってはすぐに売却できないこともあるからです。
(2)融資型クラウドファンディング
融資型クラウドファンディングのメリットは見返りが安定しているところにあります。金利や元本から分配金が捻出されるからです。分配金を毎月得られるものもありますので、毎月得られる利益をさらに投資すれば複利として分配金をえることもできます。
融資型クラウドファンディングのデメリットは、投資をした会社が倒産した場合は投資資金を回収することが出来なくなることです。担保によって一部は戻ってくるものの、すべてを回収することは困難です。
(3)ファンド型クラウドファンディング
ファンド型クラウドファンディングには満期日があります。自分が投資をした事業や商品開発が成功した際には、自分も満足感をえることができます。また、自分が投資をした商品がそのうち店舗でも見る事ができるかもしれません。
デメリットは分配金が事業の収支状況によって左右されることです。収支が悪い場合は分配金を得られない可能性もあります。そのため、ファンド型クラウドファンディングで投資をする場合は、しっかりと将来性や実現可能性の面で見極める必要があります。
まとめ
クラウドファンディングの中の1つでもある投資型クラウドファンディングの種類を細かく分けると、株式型・投資型・ファンド型の3種類に分けられます。
それぞれ投資方法として魅力的な面もある一方で、気を付けなければならないこともあります。
投資型クラウドファンディングを選ぶ際には投資先をよく吟味することが重要です。しっかりと成長性と将来性のある事業を選び、確実に報酬を得ることが出来るよう投資先を見極める目を養っておきましょう。