資金調達
銀行融資の返済ができないとどうなる?リスクと対処法を解説
資金調達

銀行融資を受けたものの、予想外の業績悪化や資金繰りの悪化により返済が厳しくなる状況になることは、事業者にとって珍しくありません。返済ができなくなると経営に悪影響を及ぼすことになるため、早期の対処が必要です。
当記事では、銀行融資の返済ができない場合のリスクと返済が厳しくなった場合の対処法を解説します。銀行と交渉する際のポイントや公的支援制度の活用方法も紹介するので、融資返済に不安を抱えている人は参考にしてみてください。
銀行融資の返済ができないとさまざまなリスクが生じる
銀行融資の返済が滞ると、信用情報の悪化や遅延損害金の発生など、経営に影響を及ぼすリスクが生じます。滞納が長引くと、一括請求や担保の差し押さえといった厳しい措置が取られる可能性があるため、早めの対応が求められます。
<銀行融資の返済が滞った場合に生じる主なリスク>
リスク | 発生のタイミング | 主な影響 |
信用情報の悪化 | 返済期限を過ぎてから約1か月以内 | 信用スコアが低下し、今後の融資やローンが不利になる |
遅延損害金の発生 | 返済期限を過ぎた時点 | 通常の金利よりも高い損害金が発生し、返済負担が増加する |
銀行からの一括請求 | 3か月以上の延滞 | 分割払いができなくなり、融資残額の全額返済が即時必要となる |
保証協会の代位弁済 | 一括請求後も返済不能であることが確定した場合 | 保証協会が返済を肩代わりし、その後の回収は保証協会が直接行う |
担保の差し押さえ | 6か月以上の延滞 | 不動産や設備などの担保資産が競売にかけられ、強制的に処分される |
融資の返済が滞るとまずは信用情報に影響し、将来的な融資や取引が不利になる可能性があります。返済期限を過ぎて間もない段階では「遅延」とみなされ、信用情報機関に記録されることで、新たな融資の審査が厳しくなります。
また、支払いが数か月滞ると「延滞」と判断され、銀行からの一括請求や保証協会の代位弁済の対象となることがあります。この状態が続くと返済負担が増大し、資金繰りの悪化を招く恐れがあります。
さらに返済が長期間行われない場合、銀行は「滞納」とみなし、法的措置を検討し始めます。この段階に至ると、担保の差し押さえや競売といった厳しい措置が取られ、事業の継続が困難になる恐れがあります。
銀行融資の返済が遅れることで、経営に深刻な影響を及ぼすリスクが発生します。リスクの全体像を把握したうえで、返済ができなくなった場合に生じる段階的な影響を確認していきましょう。
信用情報の悪化
銀行融資の返済が遅れると、信用情報機関に「遅延」として記録され、企業の信用力に悪影響を及ぼします。信用スコアが低下することで、新たな融資やリース、取引先との与信取引にも影響が出る可能性があります。
信用情報の悪化は、返済期限を過ぎてからおおむね1か月以内に記録される傾向にあり、金融機関にとっては「支払い遅延のある企業」として認識されてしまいます。その結果、融資条件が厳しくなったり、審査に通過できなくなったりすることがあります。
たとえば、他行に新たな資金調達を申し込んだ際、過去の遅延履歴が原因で否決される場合もあります。信用情報機関の記録は 完済から約5年間 残るため、一度悪化すると長期間の信用回復が必要になります。
信用情報の悪化を防ぐためには、返済期日を守ることにくわえ、返済が厳しくなりそうな段階で早めに金融機関へ相談することが大切です。返済意思を示し、条件変更などの対応を取ることで信用へのダメージを最小限に抑えることができます。
遅延損害金の発生
銀行融資の返済が遅れると、契約で定められた遅延損害金が発生し、返済負担が増加します。損害金の利率は通常の金利よりも高く設定されており、長期化すると資金繰りがさらに悪化する可能性があります。
銀行は延滞による損失を補填し、早期の返済を促すために遅延損害金を請求します。損害金の利率は契約によりますが、年率14%〜20%の範囲で、契約時の金利よりも高めに設定される傾向にあります。
たとえば、1,000万円を年利2%で借りている場合、通常の利息は年間20万円です。しかし、返済が遅れて遅延損害金15%が適用された場合は利息が150万円に増え、負担が大幅に増加します。
遅延損害金の発生を防ぐためには、返済期日を厳守して資金繰りを適切に管理することが重要です。返済が困難な場合は早めに銀行に相談し、返済条件の見直しを検討してみてください。
銀行からの一括請求
銀行融資の返済が長期間滞ると、これまでの分割返済が認められず、一括での返済を求められることがあります。一括請求が発生すると融資残額を即時に支払う必要があるため、資金繰りに大きな影響を及ぼします。
銀行は、契約時に定められた「期限の利益の喪失」に基づき、一括請求を行います。これは、3か月以上の延滞が続いた場合に適用される傾向にあり、銀行が融資の回収リスクを抑えるための措置です。
たとえば、月々50万円の返済をしている企業が3か月間返済を滞納した場合、期限の利益の喪失に該当し、残りの融資残額1,000万円を一括で請求される可能性があります。資金繰りが厳しい状況でこのような請求を受けると、事業の継続が困難になる恐れがあります。
一括請求を防ぐためには、延滞が発生した時点で銀行に相談し、返済条件の見直しを交渉することが重要です。早めの対応が、さらなる経営悪化を防ぐことにつながります。
保証協会の代位弁済
銀行融資の返済ができなくなった場合、信用保証協会が代わりに金融機関へ返済する仕組みを「代位弁済」といいます。これは金融機関が企業に安心して融資できるよう、万一の返済不能時に保証協会が損失を肩代わりする仕組みです。
借り手が一定期間返済を滞納すると、金融機関は保証協会に代位弁済を請求します。保証協会が契約に基づき融資残額を立て替えて金融機関に支払うことで、金融機関は貸し付けた資金を回収できます。
原則として、借り手は保証協会に対して立て替え分を一括返済する義務を負いますが、財務状況に応じて協議が行われ、分割返済が認められる場合もあります。
信用保証協会による代位弁済が実施されると、借り手の信用情報に金融事故として記録されます。その場合、以後数年間は新たな融資やローン、クレジットカードの利用などが困難になることを留意しておきましょう。
担保の差し押さえ
銀行融資の返済が長期間滞ると、担保として提供した資産が差し押さえられる可能性があります。担保の差し押さえとは、銀行が融資回収のために借り手の不動産や設備などを強制的に処分する手続きのことを指します。
通常、銀行は返済遅延が発生すると督促を行い、それでも支払いがない場合は一括返済を求めます。さらに滞納が続くと、担保を差し押さえたうえで競売にかけ、貸付金の回収を図ります。
競売では市場価格より低い金額で資産が売却される可能性があり、借り手にとって大きな損失となります。また、売却額が融資残額を下回った場合、残債の返済義務が残ることもあります。
担保の差し押さえを回避するには、返済が難しくなる前に銀行へ相談し、返済条件の見直しを検討することが重要です。早めの対応が、事業の継続と資産の保全につながります。
銀行融資の返済ができない場合の対処法
返済の遅れが発生する前に銀行と相談し、返済条件の変更や公的支援制度の活用を検討することが求められます。適切な対応を取ることで、事業への影響を最小限に抑え、資金繰りの悪化を防ぐことができます。
<銀行融資の返済が難しくなった場合の対処法>
対処法 | 内容 | 期待できる効果 |
銀行に返済条件の変更を相談する |
|
毎月の返済額を軽減し、資金繰りを改善できる |
公的支援制度を活用する |
|
返済負担の軽減や、事業の立て直しを支援してもらえる |
資金繰りを改善する |
|
事業運営を維持しながら返済資金を確保できる |
融資の返済が難しくなった場合、まずは銀行に相談し、返済条件の変更や公的支援制度の活用を検討することが有効です。早期に対応することで信用情報への影響を最小限に抑え、事業継続の可能性を高めることができます。
また、資金繰りの改善を図ることで、返済負担を軽減しながら経営の安定化を目指せます。具体的な対策として、銀行との交渉、公的支援の活用、資産整理などの方法があります。対処法の全体像を把握した人は、それぞれの内容を詳しく確認していきましょう。
銀行に返済条件の変更を相談する
銀行融資の返済が難しくなった場合、まずは銀行に相談し、返済条件の見直しを検討しましょう。金融機関は事業継続を支援する立場であるため、適切な対応をすれば返済計画の調整に応じてもらえる可能性があります。
銀行は返済の遅れが長引くほどリスクを懸念し、厳しい対応を取る傾向にあります。そのため、滞納が発生する前に相談することが、条件変更を受け入れてもらうためのポイントとなります。
たとえば、毎月の返済額を減らすリスケジュールを実施することや、元本の返済を一時的に据え置くことで資金繰りを改善する方法があります。事業計画の見直しや改善策を示したうえで交渉を行うことにより、無理のない返済計画を立てることが可能です。
銀行との交渉をスムーズに進めるためには、現在の財務状況や今後の収益見込みを整理し、具体的な改善策を示すことが求められます。返済条件の変更についての基本を押さえた人は、具体的な方法を確認していきましょう。
リスケジュールの交渉
銀行融資の返済が厳しくなった場合、返済期間を延長して毎月の返済額を減らす「リスケジュール」を交渉することで資金繰りの負担を軽減できます。リスケジュールで返済条件の変更が叶うと、一時的に経営の安定を確保しながら事業の立て直しを図ることが可能になります。
銀行は、リスケジュールの相談を受けた際、申請者の事業継続の見込みや返済意思を慎重に評価します。そのため、現在の収支状況や改善策を示すことで、返済条件の変更に応じてもらえる可能性が高まります。
たとえば、これまで5年間の返済期間だった場合、7年や10年に延長することで毎月の返済額を減らし、資金繰りの改善につなげることができます。一時的に返済負担を軽くすることで、売り上げ回復のための投資に資金を割り当てることも可能です。
ただし、返済期間が長くなることで総返済額が増えるため、事業収益の見通しを立てたうえで慎重に検討する必要があります。リスケジュール後の資金繰りが再び悪化しないよう、改善計画に基づいた収支管理が不可欠です。
リスケジュールの交渉を成功させるためには、収益改善計画やキャッシュフローの見直しを行い、銀行に対して返済可能な根拠を示すことが重要です。事前に必要な資料を準備し、具体的な返済計画を提示しながら交渉を進めましょう。
据え置き期間の設定
資金繰りが一時的に厳しくなった場合、元本の返済を一定期間猶予する「据え置き期間」の設定を交渉することで、事業の立て直しを図ることができます。据え置き期間中は利息のみの支払いとなるため、毎月の返済負担を抑えながら資金を事業成長や運転資金に充てられます。
銀行は、据え置き期間の設定を認めるかどうかを判断する際、事業の回復見込みや猶予後の返済能力を慎重に評価します。そのため、売り上げ回復の見通しや経費削減の取り組みなどを示し、据え置き後の返済計画を明確にすることが求められます。
たとえば、半年間据え置いた場合、半年後からの残りの返済期間で月々の返済額が増加するため、返済再開後の資金繰りを考慮しなければなりません。据え置き期間が長くなるほど期間終了後の返済額が増加することから、計画的な期間設定が必要です。
据え置き期間の交渉を成功させるためには、返済再開後の計画を具体的に立て、銀行に納得してもらえる根拠を示すことが不可欠です。収益の改善策やコスト削減の取り組みを整理し、銀行との協議に臨みましょう。
公的支援制度を活用する
銀行融資の返済が難しくなった場合、公的支援制度を活用することで資金繰りの負担を軽減できます。適切な制度を利用して融資の条件変更や借り換えを行い、無理のない返済計画を再構築することができます。
<返済計画の再構築に利用可能な公的支援制度>
- 中小企業再生支援協議会の活用
- 信用保証協会の「借換保証制度」
中小企業再生支援協議会は、経営状況が悪化した企業の再生を支援する公的機関です。専門家のサポートを受けながら、事業再生計画の策定や銀行との交渉を進めることができます。
信用保証協会では、既存の銀行融資を新たな融資に借り換え、一本化する支援を行っています。返済期間を延長し、毎月の返済額を抑えることで資金繰りの安定を図ることが可能です。
公的支援制度を適切に活用することで、事業を継続しながら金融機関との信頼関係を維持しながら計画的な返済を進められます。各制度の詳細を確認し、自社に適した支援策を検討しましょう。
中小企業再生支援協議会の活用
中小企業再生支援協議会は、経営状況が悪化して銀行融資の返済が厳しくなった企業に対し、事業再生計画の策定や金融機関との交渉を支援する公的機関です。事業再生の専門家が経営状況を分析し、返済条件の見直しや資金繰り改善のための計画策定をサポートします。
事業の再建には、金融機関との合意形成と具体的な再生計画が不可欠です。中小企業再生支援協議会では、経営改善のための計画立案や、融資条件の見直しに向けた調整を支援します。
たとえば、売り上げが低迷して銀行融資の返済が困難になった場合、専門家の助言を受けながら再生計画を作成し、金融機関と協議することが可能です。これにより、返済スケジュールの調整や新たな資金調達の可能性を広げることができます。
中小企業再生支援協議会を活用することで、事業の立て直しと資金繰りの改善を同時に進められます。経営の安定に向けて早めに相談し、適切な対策を講じましょう。
信用保証協会の借換保障制度
信用保証協会の「借換保証制度」は、既存の銀行融資を新たな融資に借り換え、返済負担を軽減する制度です。借り換えを通じて返済期間の延長や金利の見直しを行い、資金繰りの安定を図ることが可能になります。
借入が複数ある場合や返済負担が大きくなっている場合、条件の異なる融資を一本化することで管理の負担が軽減され、資金繰りの見通しを立てやすくなります。また、信用保証協会が保証を提供することで、金融機関の融資審査に通過しやすくなる利点もあります。
たとえば、複数の銀行から融資を受けており、それぞれ異なる返済スケジュールや金利が適用されている場合、借換保障制度を活用することで一本化が可能になります。返済のタイミングや支払先を統一できるため、毎月の資金の出入りが安定し、資金繰りに余裕が生まれやすくなります。
また、短期間での返済が求められている融資でも、借換保障制度を利用して長期融資に変更することで月々の返済額を抑えることが可能です。これにより、資金繰りの安定と事業継続の両立が図れます。
ただし、借換保障制度を利用する際には、新たに信用保証協会へ支払う保証料が必要になります。保証料率は、事業者の財務状況や信用リスクによって異なるため、詳細は銀行や信用保証協会に確認しましょう。
資金繰りを改善する
資金繰りの悪化を防ぐためには、支出を見直し、手元資金を確保することが必要です。特に固定費の削減や不要な資産の売却は、短期間で資金繰りを改善する有効な手段となります。
資金繰りが悪化すると事業運営に必要な支払いが滞り、信用低下につながるリスクがあります。リスクを回避するために早期にコスト削減や資産売却を行うことで資金流出を抑え、安定した経営を維持できます。
たとえば、賃料や通信費などの固定費を見直すことで、毎月の支出を抑えることが可能です。また、使用頻度の低い設備や車両などを売却することにより、短期間で資金を確保して事業の運転資金に充てることができます。
資金繰りを改善することで返済負担を軽減し、事業継続の可能性を高めることができます。まずはコスト削減と資産整理の方法を確認し、自社に適した対策を検討しましょう。
固定費の見直し
固定費を削減することで毎月の支出を抑え、資金繰りの負担を軽減できます。不要なコストを見直すことは、短期的な効果だけでなく長期的な事業の持続可能性を高めるためにも有効です。
固定費は売り上げの増減に関わらず毎月発生するものであり、収益が落ち込んだ際にも一定の支払いが続くため、早めに見直しを行うことが経営の安定につながります。原材料費や外注費などの変動費だけで調整するには限界があり、固定費の削減が資金繰り改善する可能性もあります。
たとえば、現在の事務所よりも安価な物件に移転することにより、賃料の負担を軽減できます。立地や広さを見直し、業務に支障をきたさない範囲で最適な物件に移転できれば、固定費を大きく調整できる可能性があります。
また、使用頻度の低いサブスクリプションサービスやソフトウェアなどを見直し、契約を解除することも一定の削減効果が期待できます。月々の支払いは少額でも、年額となれば大きな出費となるため、定期的なチェックが固定費削減のポイントになります。
固定費の見直しは、即効性があり取り組みやすい資金繰り対策のひとつです。まずは現在の支出を洗い出し、削減可能な項目を検討してみましょう。
資産売却による資金調達
不要な資産を売却することで、短期間で資金を確保し、資金繰りの悪化を防ぐことが可能です。事業運営に必要のない資産を整理することは、キャッシュフローの改善にもつながります。
手元に現金が不足している場合は、不要な資産を売却することで迅速に資金を確保することができます。資産の売却によって得た資金は、仕入費や支払いなどの当面の運転資金に充てることが可能です。
特に、使用頻度の低い設備や長期間使われていない車両などは、売却候補として見直す価値があります。売却前には現時点での市場価値を調査し、どの程度の資金が得られるかを見積もっておくと安心です。
また、不動産や什器など高額な資産についても、事業の再編や縮小を機に処分を検討することで、財務体質の見直しにもつながります。事業内容と照らし合わせて、今後の運用予定がない資産は積極的にキャッシュ化を検討してみてください。
資産売却は、一時的に資金を得るだけでなく、維持費・保険料などの無駄な固定費を減らす効果もあります。資金繰りが厳しくなる前に、活用されていない資産がないか確認してみましょう。
返済困難な状況が改善しない場合に検討すべき手段
銀行との交渉が上手くいかず、公的支援制度や資金繰りの改善策を講じても状況が好転しない場合は、専門機関への相談が必要です。この段階では、事業を存続するための支援先や、法的整理を視野に入れた相談を見極め、適切な対応を取ることが求められます。
資金繰りの悪化が進み、金融機関との交渉が難航すると、事業存続の危機に直面する恐れがあります。その場合でも、公的機関や法律の専門家と連携することで、状況に応じた解決策を検討できます。
たとえば、中小企業再生支援協議会を通じて経営改善計画を策定し、金融機関と交渉を進めることで、返済条件を見直す道が開けることもあります。また、弁護士に相談して任意整理や民事再生などの法的手続きを進め、負債の整理による再建を目指す選択肢もあります。
事業を継続するか清算するかにかかわらず、早めに専門家に相談して自社の状況に合った方法を冷静に検討することが大切です。専門機関や専門家に相談できる内容をそれぞれ確認してみましょう。
事業再生の専門機関に相談する
事業を続けながら経営を立て直したい場合は、事業再生を支援する専門機関への相談が有効です。早期に支援を受けることで、無理のない返済計画の再構築や資金繰りの改善が期待できます。
たとえば、中小企業再生支援協議会では、財務状況の分析や経営改善計画の策定に関する支援を受けることができます。資金繰り表の作成方法がわからない場合や、経営計画の数字に根拠を持たせられず不安な場合でも、専門家のサポートを受けながら対応できるようになります。
また、税理士や公認会計士が所属する認定支援機関を活用すれば、資金繰りの見直しや補助金の活用について具体的な助言を受けることができます。経営者が自力では気づきにくい改善点や制度の活用方法など、専門的な視点から提案を受けられるのが強みです。
事業再生の専門機関を活用することで、第三者の視点から事業の課題を整理し、将来に向けた実行可能な改善策を検討できます。事業継続を望むのであれば、事態を長引かせず、早めに相談することが選択肢を広げるポイントとなります。
法律の専門家に相談する
金融機関との交渉が完全に行き詰まり、債務の返済が困難になった場合は「債務整理」に対応できる専門家である弁護士に相談することになります。債務整理の手続きを通じて現在の負債を軽減し、事業の再建や生活の再出発を目指すことが可能です。
債務整理とは、返済が難しくなった負債の利息の削減や返済プランの見直しにより、無理のない返済計画に再構築するための手続きです。主な方法として「任意整理」「民事再生」「自己破産」があります。
「任意整理」とは、裁判所を通さずに金融機関と直接交渉し、返済条件の見直しを図る手続きです。弁護士が間に入り返済期間の延長や利息の減免などを交渉することで、毎月の返済負担を軽くすることが期待できます。
「民事再生」とは、裁判所を通じて負債の一部を減額し、分割返済を行う法的手続きです。返済額を大きく圧縮できる可能性があるため、事業を継続しながら立て直しを図りたい企業にとって有効な選択肢となります。
さらに、すべての負債を免除してもらう「自己破産」という方法も債務整理に含まれます。ただし、自己破産は会社の清算が前提であり、事業の継続はできなくなるため、経営から完全に退くことを検討する場合の手段となります。
債務整理は最終手段と思われがちですが、状況に応じて適切な方法を選べば事業の再建も視野に入ります。状況が悪化する前に弁護士への相談を検討し、早めの打開策を探りましょう。
まとめ
銀行融資の返済が滞ると信用情報が悪化し、遅延損害金の発生や一括請求、担保の差し押さえといった深刻なリスクが段階的に生じます。こうした状況を避けるためには、早期の対応と金融機関との適切なコミュニケーションが欠かせません。
返済が難しくなった場合には、銀行への条件変更の相談や、公的支援制度の活用、資産売却などの資金繰り対策を講じることが有効です。特に、リスケジュールや据え置き期間の設定、公的機関の支援を受けることで、返済負担の軽減と経営改善を同時に図ることができます。
それでも解決が難しい場合は、事業再生の専門機関や法律の専門家に相談し、再生計画の策定や債務整理を検討することが必要です。状況に応じて任意整理や民事再生、場合によっては自己破産などの法的手続きを通じて、事業継続や生活再建の可能性を探る選択肢もあります。
この記事を書いたライター

ソラボ編集部
資金調達の可能性を無料で診断
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