資金調達
銀行融資を利用するメリットとデメリットを解説
資金調達

事業の拡大や資金繰りの安定化を図るため、融資による資金調達を考える人の中には、銀行からの融資を検討している人もいますよね。その際に、銀行融資の利用は初めてであるため、どのようなメリットやデメリットがあるのかを知りたいという人もいるでしょう。
当記事では、銀行融資で資金調達を行うメリットとデメリットを解説します。銀行以外にもさまざまな融資先が考えられる中で、銀行融資が自社にとって最適であるかどうかを知りたいという人は、参考にしてみてください。
銀行融資を利用するメリット
事業資金の融資は銀行の他にも、公的機関やノンバンクなどさまざまな金融機関が行っています。資金調達先としていくつかの選択肢が挙げられる中で、銀行融資には以下のようなメリットがあります。
<銀行融資を利用するメリット>
- 利息の負担を抑えられる
- 融資限度額が大きい
銀行融資で資金調達を行うメリットとして「利息の負担を抑えられる」「融資限度額が大きい」などが挙げられます。メリットを把握することで、銀行融資が自社のニーズに適しているかを判断することが可能になるため、銀行融資の利用を検討している人はメリットの詳細を押さえておきましょう。
利息の負担を抑えられる
銀行融資を利用して資金調達を行うメリットのひとつに「利息の負担を抑えられる」ことが挙げられます。銀行融資は、他の金融機関が提供する融資の金利相場と比べて低金利に設定されている傾向にあるためです。
銀行融資の金利相場は、1〜3%程度です。一方、ノンバンクの融資の金利相場は3〜18%程度と銀行融資よりも高い傾向にあるため、銀行融資を利用する方が低金利で融資を受けられる可能性があります。
融資を受ける際の金利は、借り入れた資金を返済する際に上乗せして支払う利息額に影響します。金利が高くなるほど利息の負担は大きくなることから、高金利の融資を利用すると毎月の返済が利益を圧迫し資金繰りを悪化させてしまう恐れがあります。
実際の金利は融資の種類や返済期間などさまざまな要因によって変動するものの、銀行融資は他の金融機関と比較して低金利で利用できる傾向にあります。融資を受ける際の利息負担をできる限り抑えたい人は、銀行融資の利用を検討してみてください。
融資限度額が大きい
銀行融資を利用して資金調達を行うメリットのひとつに「融資限度額が大きい」ことが挙げられます。借りることができる金額の上限である融資限度額が大きい場合、大規模な投資を行うために必要な資金を一度に確保できる可能性が高まります。
ノンバンクの融資における融資限度額は数十万円から数百万など、1,000万円以下に設定されている傾向にあります。一方で、銀行融資には融資限度額が2億8,000万円までの「信用保証付き融資」や、融資限度額が設けられていない「プロパー融資」などがあります。
たとえば、事業の拡大を行うために3,000万円の資金が必要であるとき、ノンバンクの融資限度額では3,000万円を一度に確保することはできません。ノンバンクよりも融資限度額が大きい銀行融資であれば、希望調達金額を一度に確保できる可能性があります。
ただし、実際に融資を受けられる金額は経営状況や返済能力などの評価によって決まります。融資限度額の範囲内であっても評価の結果によっては申請額以下の融資額を提示され、希望する金額を一度に資金を確保できない場合もあることに留意しておきましょう。
銀行融資を利用するデメリット
銀行融資による資金調達は、利息の負担を抑えることや資金を一度に確保することが可能となるなどのメリットがある一方で、以下のようなデメリットもあります。
<銀行融資を利用するデメリット>
- 審査期間が長い
- 担保や保証人が必要になる場合がある
銀行融資のデメリットとして「審査期間が長い」「担保や保証人が必要になる場合がある」ことが挙げられます。デメリットを把握することで、他の資金調達方法の利用も視野に入れるべきかを判断することが可能になるため、銀行融資の利用を検討している人は銀行融資のデメリットの詳細を押さえておきましょう。
審査期間が長い
銀行融資を利用して資金調達を行うデメリットのひとつに「審査期間が長い」ことが挙げられます。銀行融資の審査は他の融資と比較して厳格であり、銀行内部の複数の部署や担当者が融資への承認を行う仕組みとなっていることから、審査期間が長くなる傾向にあります。
たとえば、ノンバンクの融資の場合、申請当日あるいは2〜3営業日のうちに審査が終了する傾向にあります。ノンバンクの審査では利用者の信用度を自動的に判定するシステムが採用されており、融資の実行可否の迅速な判断が可能であるためです。
銀行融資の場合、審査に銀行内部の複数の部署や担当者が関わり、人的に融資の実行可否を判断しています。融資の種類や申請内容などによって異なるものの、1週間から1ヶ月程度で審査が終了する傾向にあることから、資金調達に1ヶ月以上かかる可能性があります。
そのため、できる限り早期の資金調達を行いたい人は、銀行以外からの資金調達を検討する余地があります。資金調達をいつまでに行う必要があるかを踏まえた上で、銀行融資を利用するかどうかを判断してみてください。
担保や保証人が必要になる場合がある
銀行融資を利用して資金調達を行うデメリットのひとつに「担保や保証人が必要になる場合がある」ことが挙げられます。担保や保証人とは、借り入れた資金の返済が滞った場合の保証として銀行に提供する資産や債務の肩代わりをする人のことです。
たとえば、ノンバンクの融資の場合、原則として担保や保証人が不要です。金利が高めに設定されていることや融資限度額が低く設定されていることがあるものの、担保や保証人の用意が難しい人でも資金調達を行える可能性があります。
銀行融資の場合、第三者保証機関による保証や担保となる資産の提供が利用条件とされている融資があります。そのため、第三者保証機関の保証制度を利用できない人や担保として差し出せる資産がない人は、資金調達を行えない可能性があります。
担保や保証人なしで融資を受けたい場合は、銀行以外からの資金調達を検討する余地があります。銀行融資を利用する際には、第三者保証機関の利用対象者であるかや資産として差し出せる担保があるかを事前に確認しましょう。
まとめ
事業資金の融資は銀行の他にもさまざまな金融機関が行っているため、資金調達を行う際はいくつかの選択肢が挙げられます。銀行融資が自社にとって最適な資金調達方法であるかどうかは、銀行融資のメリットやデメリットから判断することが可能です。
銀行融資には「利息の負担を抑えられる」「融資限度額が大きい」というメリットがあります。融資を受ける際の利息負担をできる限り抑えたい人や、大規模投資のために必要な多額の資金を一度に確保したい人の利用に適しています。
ただし、銀行融資には「審査期間が長い」「担保や保証人が必要になる場合がある」というデメリットがあります。デメリットによって自社のニーズに合った資金調達を行えない可能性が高いと感じる場合には、銀行以外の融資の利用を検討してみてください。
この記事を書いたライター

ソラボ編集部
資金調達の可能性を無料で診断
8,000件の資金調達実績を持つSolaboの専門家が、融資や補助金など、事業課題に合わせた資金調達方法を提案します。
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