起業に必要な資金を、日本政策金融公庫の融資で獲得したのは良いものの、確定したからといってのんびりはしていられません。
融資確定後に行わなければならない事があります。
融資確定後に何をして、どのくらいの期間で入金されるのかを把握しておき、起業の準備をしていきましょう。
融資金額が入金されるまでの期間
融資確定後に借主が行うこととして、必要書類の提出があります。
その必要書類を提出し、日本政策金融公庫側が書類の確認が取れ次第、3営業日後に融資金額の入金が行われます。
ここで注意してほしい点が、入金の際にかかる振込手数料は借主の負担となることです。
その為、予定していた融資金額から振込手数料が引かれた金額が入金されることになるため、覚えておきましょう。
融資確定後の必要提出書類
融資確定後に提出が必要な書類一覧が以下のものになります。
・【ご融資のお知らせ】(兼借用証書)
・【印鑑証明書】 ・【預金口座振替利用届】 ・【収入印紙】 |
合計4つの書類を提出する必要がありますが、この中で借主自身が用意しなければならないのは、市区町村の役所・役場で取得が可能な【印鑑証明書】のみとなります。
個人名義での融資であれば個人の印鑑証明書、法人名義での融資であれば法人の印鑑証明書を用意するようにしましょう。
他3つの書類については、日本政策金融公庫から郵送されてくるため、届いた書類に記入をします。
3つの書類と一緒に郵送物の中には、返信用封筒が同封されています。
必要提出書類の準備が整ったら、返信用封筒に入れ、簡易書留で返送をしましょう。
この際の送料は日本政策金融公庫の負担となります。
返送した書類に記入漏れなどの不備がある場合は、融資金額の入金に時間がかかることになりますので、不備なく返送できるよう、書類内容の確認をしっかりとしましょう。
提出書類の注意点
〈注意1〉借用証書
法人名義で融資を行う場合の借用証書の記入には、会社名と代表者名の記入が必要となりますが、会社名の記入があっても、代表者名の記入が無いというケースが多いという問題があります。
記入の際には文章をよく読み、記入漏れがないようにしましょう。
〈注意2〉預金口座振替利用届
預金口座振替利用届の作成には、利用を予定している銀行の印鑑が必要となります。
利用する銀行であればどの支店窓口でも可能なため、近くの銀行窓口へ行き、印鑑を押してもらいましょう。
印鑑は2枚に押してもらい、1枚を銀行へ、もう1枚を日本政策金融公庫へ提出します。
銀行の担当者が慣れていない場合は、2枚回収されてしまう可能性もあるので、1枚は必ず返してもらうということを覚えておきましょう。
また、ネットバンキングは認められていないため、通帳のある金融機関をご利用ください。
〈注意3〉収入印紙
収入印紙は融資金額によって異なります。
文書の種類としては、第1号文書「消費賃貸に関する契約書」にあたるため、下記サイトを参考にし、自身の融資金額に合った収入印紙を選択します。
中小企業経営力強化資金を利用した場合
通常の融資とは別に、認定支援機関を仲介し、中小企業経営力強化資金を利用している場合は、認定支援機関が1年に1回、2年間にわたり、【事業計画進歩報告書】を日本政策金融公庫へ提出する必要があります。
その為借主は、【確定申告書】や【決算書】を、認定支援機関に提出する必要があるため、覚えておきましょう。