起業家の精神のことを一般的に「起業家精神」といい、この精神を持つ起業家の多くは幼少期の環境や育ち方に影響されていると言われています。
起業家精神を持つということは、企業を経営する上でとても大切な役割を果たします。
今回はそんな起業家精神とはどういうもので、その精神を持つ人の特徴とは何なのか?解説していきます。
1.起業家精神とは?
「起業家精神」とは、“新しい事業分野を興そうとする精神”のことです。
英語で「entrepreneurship」(アントレプレナーシップ)と訳します。
具体的には、新しい事業分野を切り開くために必要な、想像力や発想力、行動力、チャレンジ精神、リスクを恐れない勇敢さのことを言います。
また、忍耐力や責任感、柔軟性、広い視野も起業家精神の重要な要素です。
起業家精神を持つ人が新しい事業を始める際、責任感と忍耐力を持ち1つの目標に向かって努力していき、いかなる状況においても広い視野で困難を乗り越え、自らの能力を最大限に発揮して道を切り拓いていきます。
2.起業家精神はなぜ大切なのか?
テクノロジーの発展によりグローバル化が進み、世界は年々変化をし続けています。
時代の移り変わりが早い中で、起業家精神を持つ人の新しい事業を切り拓いていく姿勢が大切なのです。
また、新規事業を始めるためには柔軟な発想力や新しいことに積極的にチャレンジしていく「行動力」が求められます。
そして、リスクは承知の上で飛び込んでいくことも時には必要です。
「分析と失敗」を繰り返しながら一歩一歩前進して物事に取り組んでいかなければ、時代の流れについていくことはできません。
現代を生き抜くためには、このような起業家精神が大切であり、慎重かつアグレッシブに、また時には、柔軟な対応をしていかなければなりません。
3.起業家精神を持つ人の共通する特徴
起業家精神を持つ人は性格や気質にどのような特徴があるのか解説します。
・責任感がある
何か問題があっても、他者のせいにするのではなく自分でなんとかする責任感の強さや一つ一つの判断や行動に責任を持って取り組む姿勢などが起業家精神を持つ人に共通している点です。
事業を行っていく上で問題や失敗はつきものです。問題発生した際、他人や環境のせいにしていては、自分自身の成長や変化には繋がりません。ベクトルは常に自分自身に向けましょう。
・積極的で好奇心旺盛
周りや状況の変化を積極的に取り入れることができ、自信を持って新しいことを取り込むことは非常に重要です。
また何事にも興味を持つことで様々なことを学び、自分だけではなく、会社全体の成長にも繋がります。
・自己管理能力が高い
起業家精神を持つ人は能力を最大限に発揮するためには、常にベストコンディションを保つことができます。コンディションを整えておくことで作業への集中力が高まり、作業効率が上がります。
・競争心が強い
競争なくして企業の成長はありません。
他者に対する競争心はもちろんですが、自分に対しても競争心を持つことが大切です。
その心があるからこそ、納得できる状態になるまでとことん努力し続ける姿勢を持つことが可能なのかもしれません。
・信頼できる
従業員からクライアントまで友好な関係性を築くことができる人柄は、環境や育ち方により身につくと言われています。
起業家精神がある人は、自分に厳しく他人に優しいという共通があり、従業員を教育する上で優しい心遣いのある言葉の一つもかけられないようでは、新規ビジネスを開始してもその業務を手伝ってくれる従業員が雇えないという状況に陥ります。
・リスクに物怖じしない
自分の事業を始めることは、大なり小なりリスクがあります。
起業家精神を持つ人はリスクを楽しめるような考えができる人であり、リーダーシップを発揮していきます。
そして物怖じせずにどんどん思いつくアイデアをチャレンジしていくことも欠かせないポイントです
・柔軟性がある
新しいことを始めるには柔軟な考えが必要です。
年々テクノロジーや社会のあり方などが変わっていく中で、古い考えや固定概念などを持っていてはできることもできなくなり可能性という芽を摘んでしまいます。
起業家精神を持つ人は常に柔らかい発想と柔軟な対応を行うことができます。
4.起業家精神と企業家精神の違いは何?
起業家精神の他に実は企業家精神という言葉が存在します。
まずは「起業家」と「企業家」の違いを理解しましょう。
起業家・・・全く新しい分野を、ゼロから立ち上げる人
企業家・・・既存の事業で経営を行っている人
「企業家精神」に必要なのは安定性と統括性に加え、その分野に対する深い理解と知識が必要です。リーダーシップと責任感を持って従業員を取りまとめ、会社の運営を行わなければなりません。
起業家精神のように発想力や想像力などと違い、企業家精神は知識力と統率力が大切になります。
5.起業家精神を育成できるのか?
起業家精神は幼いことからの生活習慣や教育、環境のみ育むことができるのかというとそうではありません。
最近では起業家や創業者の体験談を聞いたり、問題解決能力を育成したりするなど、教育指導の一環として実践している学校もすでにあります。
6.大人になっても起業家精神を身につけることは可能か?
起業家精神は努力次第で身につけることができます。
意識的に様々なことにチャレンジしていくことで、リスクを恐れないチャンレンジ精神が身につき、また起業家精神に大切な思考力や創造力、問題解決能力が身につけられます。
しかし、一朝一夕で身につくものではなく、長い期間意識的に行わなければなりません。
その他にも、起業家や創業者、経営者のセミナーや講習会に足を運ぶことで考え方やマネジメントなどを学ぶことができます。
まとめ
日本は世界に比べて、起業家精神が育たないと言われています。
その理由としては、日本人は世間の目を気にするあまり遠慮してしまう傾向があり、個人を出そうとしないからです。
最近ではテクノロジーの発展により、様々な情報を手に入れることができ、様々な能力を身につけることが可能になってきました。
世界との繋がりが簡単になったことで学生起業家が増え、起業家サークルなども大学ではあるほどです。
今後日本には更なる起業家精神を持った若者が世界に影響を与えていくでしょう。
彼らに負けないように、必要のない慣習や古い作法などは捨て去り新しいことを行ってください。