前回の記事で請求書の発行を1回にするという話をしましたが、同じような方法で、会計処理を簡便化する方法があります。
それは経営者や営業マンの旅費交通費の精算です。
旅費交通費をその都度精算しているのであれば、その精算方法を見直すだけで、会計処理が簡便化されるだけでなく、多くのコストを減らすことができるのです。
旅費交通費を給料と一緒に支払う
旅費交通費の精算方法をどう見直せばよいのか。
それは、精算を月に1回にして、給料と一緒に払うようにすればよいのです。
給与と一緒に支払うことによるメリットは、2点あります。
1.振込手数料コストが削減できる
給料と一緒に支払うため追加の振込手数料もかからないという荒技です。
すでに申し上げたように、経理職の人件費コストというのは中小企業にとってはかなりの負担になります。
経理の正社員が、営業マン一人の交通費の精算に5分かかるとして、その社員の月給が20万円と仮定します。
そこから時給計算すると、5分200円となります。
ですから、交通費の精算をするたびに、毎回手数料200円を会社が払っているのと同じことになるのです。
2.旅費交通費の見直しと削減につながる
経費精算を月1回にすると、誰が毎月いくら使っているのかが明白になります。
すると、本人にもその自覚がでてきますので、このシステムを取り入れると、旅費交通費の多い社員のトップから2〜3位までの費用が、多くの場合、削減できるのです。
多くの会社では、経理作業をきっちりやり過ぎて無駄な時間や労力を使っています。
簡略化できるところをこまめにみつけていくようにしましょう。経理コストを削減すれば、本業に集中しやすくなります。