管理部門・間接部門のミッションは、
○『最適な管理を最小のコスト』で行うことです。
×『十分な費用を費やして最高の管理』を行うことではありません。
また、営業系の社長が、優秀な管理部門長を片腕として持てた時に、高収益企業が誕生することを、多くの事例が証明しています。
優秀な管理部門長は…
- 管理項目の見直しを行います。
不要な管理は行いません。 - 管理の質の適正化を図ります。
過剰品質にならないように注意を払います。
本当に必要な項目に絞った上で、必要なレベルの管理を行います。
コスト意識を強く持ち合わせているからです。
必要な項目のみ、必要なレベルで管理する…これが容易ではありません。
管理の業務に従事する人は、総じて管理をしたがります。
腕の良い外科医は切りたがる…とある書物に書いてありましたが、同じことでしょうか。
- 管理部門は管理好きです。
項目が増えます。 - 管理部門は緻密を求めます。
過剰品質になりがちです。
この趨勢を理解してください。
創業から成長過程の企業様へ…
営業に邁進するために、管理部門に対する戦略を持ってください。
- 信頼できる管理マン(又はウーマン)を一人作ってください。
(創業時は自身で対応。) - 専門性の高い分野と作業は外注体制をお薦めします。
※人件費一名分を外注費として予算化すれば、相当なサービスが受けられます。 - 経営判断と経営管理を行うために必要な項目に絞り込んで管理してください。
安定期の企業様へ…
管理部門の業務の棚卸を行ってください。
- 30%ぐらいは不要な業務があります。
重複業務・繰り返し業務・過剰品質、営業の便利屋業務など、止めましょう。
その他…こんな風になっていませんか?
- こんなにたくさんのコピー機が必要でしょうか?
コピー機の前に列が出来ていますか? - 事務用品や備品が常に十分備蓄されている?
これって必要ですか? - タイムカードから勤務履歴を黙々と入力、こんなことしていませんよね?
管理部門長様へ…
自部門の活性化を自らの手で行ってください。
繰り返しますが…間接部門のミッションは、『最適な管理を最小のコスト』で行うことです。
『十分な費用を費やして最高の管理』を行うことではありません。
以下、良い管理部門、管理責任者像を考えてみましょう。
1.良い管理責任者は、自部門(管理部門)のコスト管理を徹底します。
直接部門と間接部門の比率(直間比率)を毎年引き下げる目標を作ります。
管理部門は膨らんではいけない…この鉄則を守ります。
注意;管理部門は膨張しがちです。
歯止めが必要です。
2.良い管理責任者は、無駄な管理を行いません。
必要な管理項目を模索し、管理項目を最小限に限定します。
むやみに不要な管理を行いません。
管理項目を減らします。
注意;管理を増やすことが仕事ではありません。
3.良い管理責任者は、過度な管理精度を求めません。
適正な管理精度を模索し、不必要な細かい管理を行いません。
必要な項目はより緻密に管理し、その他の項目は敢えて大雑把に管理します。
注意;すべてにおいて緻密・高品質を目指しがちです。
脱・過剰品質が目標です。
4.良い管理責任者は、制度の単純化を目指します。
人事制度、給与体系、諸規定…すべてを可能な限り単純化します。
注意;細か過ぎて読みもしない規定類は不要です。
単純にします。
5.良い管理責任者は、『社員全員が自分のことは自分でやる』原則を徹底して、
管理部門不在で回る体制を目指します。
営業部門も自分のことは自分でやってもらいます。
管理部門も余計なお世話はしません。
注意;全社員が各自で自己完結するオペレーションを目指します。
6.良い管理責任者は、アウトソーシングを多用します。
社員数名で約1,000万円の人件費になります。
最小人員とアウトソーシング、必要時のみ専門家を活用します。
これが一番リーズナブルです。
注意;仕事は社内、単純業務と専門性の極端に高い業務はアウトソーシング、が原則です。
7.良い管理責任者は、IT化を進めます。
同じような帳票を二重・三重に入力しています。
繰り返し作業・移し直し入力は止めます。
注意;IT投資は総じて早期回収が可能です。
8.人事・総務・経理…こんな分業必要ありません。 まとめてやります。
年商50億円位までなら、分業は不要です。
まとめて面倒を見ます。
注意;管理部門の多能工化を目指します。
以上、この機会にご再考ください。